映画と地上波

今宵、「ダークナイト ライジング」を地上波初放送と銘打ってオンエアしてるけど、カットされまくりで最低な印象。テレビもライフスタイルも、映画を取り巻く環境も状況も、昭和とはガラリと変わったのに未だにこうだもんなぁ。

もはや昭和ではない。昭和ではないが、唯一昭和スタイルに戻すべきだと思える点もある。専門家・愛好者のフィルターだ。レコメンド性とでも言うのだろうか。昔ながらの解説者スタイル(淀川長治、水野晴郎、荻昌弘がナビゲート)だよ、今こそ。今だからこそ。

WOWOWが町山さんを起用してやっているようなスタイル・方向性・戦略を、なぜ地上波でやらないんだ、採らないんだ。誰か特定の“映画大好き人間”、“映画愛をたっくさんもった人”のセレクト・フィルターを通しての、超個人的推薦という個性・特別感・マニアック感が大切なのに。


どうせ地上波の映画なんて視聴者からは録画された上で、観られてるはず。CMもみんな飛ばされてる。もはや視聴率計測にも意味などない。テレビ東京の「午後のロードショー」以外は、映画放送は深夜にマニア向けでもいいんだ。…本当は「家族揃って映画!」という有無を言わわぬライフスタイルが俺は好きなんだけれども。

映画も声優(吹き替え)も、いまや一部のマニアが支えている。マニアが母体だ。母集団なんだ。これら母集団から不特定の非マニア層へと拡散路を創るような戦略を採るべきだ。昔ながらに21:00から映画を~なんて、なんとかの一つ覚えに流してるだけじゃ、コンテンツ力頼みだけじゃ、映画産業はもっと衰退してい仕舞う。無理やり、これまでのフレームに当て嵌めるのは、もはや無理なんだ。

慣習を超えろ。既成概念にとらわれ過ぎだ。地上波キー局の人たちは勉強も勇気も足りない。腐ってもマスメディア。もっと映画文化を愛してほしい。映画文化を愛しながら利益を上げる方法だってあるはずなのに。知恵と勇気を!

最新作だけが映画じゃない。何万本も映画ってあるのに…。


★マーケティングの視点★

WOWOW社に対しても、マーケティング提案がある。勝手に企画書書いて、送ってみようかしら。