08月下席夜の部「五街道雲助」主任興行@鈴本:「猫定」の回

08月下席夜の部「五街道雲助」主任興行@鈴本:「猫定」の回

鏡味仙成:「子ほめ」
古今亭志ん吉:「金明竹」
鏡味仙三郎社中:太神楽曲芸
蜃気楼龍玉:「強情灸」
古今亭菊丸:「宗論」
大空遊平・かほり:漫才
桃月庵白酒:「替わり目」
三遊亭歌之介:「坂本龍馬伝」
-仲入り-
柳家小菊:粋曲
春風亭正朝:「普段の袴」
ダーク広和:奇術
五街道雲助:「猫定」


林家たま平くん(正蔵師匠の実子)が呼び出し太鼓を叩く中、並んで開場を待つ。リュックの中には缶ビール(発泡酒)と、上野松坂屋で買った肉と野菜のお惣菜。(炭水化物を避けるため、お弁当は止めたの。偉いぞ俺。神田志乃夛寿司を買うのも我慢したの。偉いぞ俺!)。

開口一番。鏡味仙成さん「子ほめ」。志ん吉さん曰く、鏡味仙三郎社中のお弟子さんとのこと。どうりで落語がたどたどしいと思った。同じように太神楽のお弟子さんも高座に上がるのだという。初めての体験。良いモノを観た。

龍玉さんは「強情灸」。誠実に面白い。こういうきっちりした人、噺家さんらしい噺家さん大好き。貴重な存在。

菊丸師匠は「宗論」。圓菊一門の中では苦手な師匠。割かし空回りな印象。

大空遊平・かほり先生の漫才は、俺には合わない。

とにかく、今夜のお客さんは重いと言うか堅いというか、芸や笑いに厳しい?というのか、場がちっとも盛り上がらない。俺自身がそうだったけど。(龍玉さん以外。ここまでは)

白酒さんはさすが。おもしろ枕で、重い雰囲気をがらりと変えて「替わり目」。枕が長くなった分、最初の車屋の件はカット? あそこが好きなんだけどなぁ、俺。流石の爆笑高座。「喧嘩長屋」が聴きたかったけど。

歌之介師匠は、またですね!「坂本龍馬伝」。

柳家小菊さんは「金来節」から始まって、「品川甚句」やら都都逸やら。

正朝師匠の「普段の袴」を聴いてたら、なんだか昇也さんっぽいなぁ(実際は昇也さんが正朝師匠と似ているってことなんだけど)と感じてしまった。軽妙洒脱な感じがすてき。師匠の口からパワーポイントとか飛び出したのも意外。若い女性客が多かったからか?

ダーク先生は、もっと受けてもいいと思ったけど、今夜の客にはちっとも刺さらなかった。あの淡々とした感じ、俺は好き。できれば「モリキド寄席~喜多八とその呑み仲間その七」でお会いしたかった。

待ってましたの雲助師匠。「猫定」。うーん。期待して聴きに行ったんだけど俺には、このネタは…。やっぱ「もう半分」の凄みを体感したかったよ。残念。来年こそは!

全体的に低調だなと感じた今夜の鈴本夜席でした。ま、こんな回もあるわな。生きもんだからね、寄席。

★マーケティングの視点★
「毎日興行している」ってのがすごい。定席、定宿。日々の興行。ライブ、生。同じ話でも今日と明日ではまた違って聞こえるという。違うのがいいね。噺家さんの体調や出来不出来で変わるのもいいね。機械っぽいんじゃつまらないモノ。そこが「落語」の素晴らしい点。当り外れがあって良い。