「ザッポス」の話

「ザッポス」の話。

 

ザッポス:Zappos.com(ザッポス・ドットコム)は、アメリカに本拠を構える靴を中心としたアパレル関連の通販サイト。米フォーチュン誌が選ぶ「働きがいのある企業100」ランキングで15位(2010年度)。顧客第一主義で有名な企業。


ザッポスでは、企業文化の浸透を図るために、社員に次の記述に対して、そう思うか思わないかを問いかけています。

・私は会社には単なる利益追求を超えた崇高な目標があると信じている。
・ザッポスでの私の役割には真の目的があるーーそれは単なる仕事以上のものである。
・私は、自分で自分のキャリアをコントロールしており、

 ザッポスで個人的にも仕事の上でも成長しているのを感じている。
・私は同僚を自分の家族や友人のように考えている。
・私は仕事にとても満足している。


長期的にブランドを構築するための最善の方法とは何か。それが『企業文化』だとザッポスでは信じています。企業文化がきちんと設定できていれば、素晴らしいカスタマーサービスも、素晴らしいブランド構築も自然に始まるのだと。

では、望むような文化を築き上げるには、どうすればよいのでしょうか。それは、採用プロセスに始まるのだそうです。

ザッポスでは、2種類の面接を実施しています。

先ず、採用担当部門が実務経験・専門的能力・チームにフィットするかどうか、を探る面接を行う。
その後、人事部が当社の企業文化にフィットするかどうか、それのみを純粋に探る面接を行う。
その際、ザッポスの企業文化を守るため、直ぐに売上に貢献できるような優秀な人でも、文化的にフィットしない場合は採用しない。
採用後、本社採用になった人は皆、配属先や役職に関係なく、オペレーターと同じ研修を受ける。
この4週間の研修プログラムの後、2週間、実際に顧客からの電話に対する実地研修がある。
これも、カスタマーサービスは全社を挙げて実行する、という信念からくるもの。

 

また、ザッポスでは文化を10の「コア・バリュー」として定めています。

【01】サービスを通して「ワオ!」という驚きの体験を届ける
【02】変化を受け入れ、変化を推進する
【03】楽しさとちょっと変なものを創造する
【04】冒険好きで、創造的で、オープン・マインドであれ
【05】成長と学びを追求する
【06】コミュニケーションにより、オープンで誠実な人間関係を築く
【07】ポジティブなチームとファミリー精神を築く
【08】より少ないものからより多くの成果を
【09】情熱と強い意志を持て
【10】謙虚であれ


シンプルに『いつも全員で同じ方向をむいている』。ってことが、まさに“一枚岩”ということなのでしょうね恐らく。カルト集団ではありませんが、『同じ方向をむいている』という点ではカルトっぽさも感じます。それに対して社長はと言うと。

余談ですが、私は「ザッポスはカルトに違いない!」と言われると、おかしくなってしまいます。ある意味で、そうなのですから。しかし、みんなを幸せにすることを核にして展開しているカルト集団なら、私はいつでも入会します。

評判・ブランド・売上・利益、そして会社を存続させるのに必要なすべてのことは、企業文化ゆえの成果物としてついてくるというのがザッポスの主張なのです。

「まず、サービスを中核とした企業文化を築いて、育むこと。そうすれば、成果は後からついてきます」とも社長は言っています。

 

 

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コメント: 1
  • #1

    Masticating Juicer (木曜日, 25 4月 2013 10:54)

    This article was precisely what I was in search of!