マーケティングの重要性

久しぶりに記事を読んで膝を打った。ばんばん!ばんばん!打った。今朝、この記事を読んで。

〔経営戦略〕日本企業は昔のパンパースと同じ間違いを犯している
http://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2013/01/post-2820.php

特筆すべき共感部分を抜粋します。

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日本企業はあまりにも長い間、製品、技術、生産すべてがうまく行き過ぎて、マーケティングをあまり重視してこなかったのも事実だ。製品は勝手に売れたし、販売網もあったし、市場も大きかった。未来を作らず、新しい需要も作らず、革新的な製品も生まれない。だが、今後数年の間には非常に面白い変化が起こるだろう。主要産業の主要企業のなかにも、うまくいかないところが出てきたからだ。

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マーケティング部門の責任者は必ず必要だ。多くの日本企業はマーケティングを財務や技術開発のような専門として見ていない。販売促進活動の一環のように思っている。それが問題だ。販売が目指すのは、今日、明日、来月などの短期でたくさん売り上げること。マーケティングは長期的に需要を創造するもの。製品開発を根本から変えるようなもの。マーケティングは消費者を理解し、企業に長期的な勝利をもたらすものだ。

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15年前のパンパースは死んだも同然だった。紙オムツのパイオニアだったにも関わらず、後発企業に市場を奪われウォール街からはP&Gのお荷物扱いまでされるようになった。なぜなら、当時のパンパースはひたすら、吸水性がよくすぐ乾くという利点だけを追い求めていたからだ。品質や機能に重きを置きすぎるというのは、今の日本企業にも共通する問題だろう。

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パンパースに足りなかったのは、いかに人々をハッピーにして喜ばせるか、驚かせるか、人生を素晴らしいものにするか、という高次の理念だった。母親たちがいつも心配しているのは、オムツが他社製品より速く乾くかどうかではなく、赤ちゃんが幸せか、ちゃんと育っているか、食べているか、ということだ。

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偉大な企業はみな顧客中心主義だ。顧客サービスでナンバーワンの企業の例を挙げよう。アマゾン・ドットコムに買収されたシューズ通販会社のザッポスだ。彼らの理念は、幸せを配達すること。従業員は顧客と長電話したほうが評価が高い。顧客のほうも、一度電話すればザッポスが大好きになる。靴のサイズがわからなければ3サイズ送る。商品は他の店と大して変わらないのに、顧客の忠誠心は極めて高い

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価格は必ずしも安くなくてはならないわけではない。アップルはほかのコンピュータの3倍高い。ルイ・ヴィトンのバッグも。ステンゲル50のほとんどはプレミアム価格で製品やサービスを売っている。それだけの付加価値があると思えば高いお金も払う。どこに価値があるのかを理解しなければならない。大事なのは、消費者の気持ちに共感できることだ。

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教科書のようなインタビュー記事だ。大変参考になるし、忘れてはいけない大事なことをいつも思い出させてくれる。つまらないマーケティング本より、よっぽど価値がある。